2002年、当時の総理大臣は小泉純一郎。
その小泉総理は、なんと自ら北朝鮮に赴き、金正日総書記に面会。
北朝鮮に拉致されていた5名の拉致被害者の日本への帰国を実現させた。
久しぶりに祖国日本の大地を踏むべく、日航機のタラップを降りてくる5人の姿とその笑顔。
テレビのニュース番組で見て”感動した”。小泉総理アッパレであった。
当時、小泉内閣の支持率は低下の傾向にあった。
しかし、この拉致被害者たちを日本に取り戻せたことは小泉総理の快挙である。
以来、小泉さんも名総理の仲間入りをすることになった。
小泉総理は思い切って一歩踏み込んだ。一歩踏み込んだその勇気が大きな意味を持ったのである。
ところで、昔から「百聞は一見に如かず」と言われる。何回も聞くより一回見てみろ、ということだ。
この続きには「百考は一行に如かず」とある。百回考えるより一回行動をせよ、ということ。
つまり、行動することが最も大事なのだ。
日本では古く、中納言敦和歌がある。
「あひ見ての後の心にくらぶれば昔は物をおもはざりけり」
(注:あひ見て、とはエッチをするという意味)
私流に訳すなら…
「君とこの間ついにエッチをしてしまった。
以前から君のことを好きだ好きだと思ってはいたけれど、その頃のあなたへの想いは今の私の気持ちに比べたら、そんな気持ちはもはや悩みとは言えない。それほど今はもう君が恋しくてたまらないのだ。」
今も昔も男女の仲というものは、何度見るよりも何度会うよりも、一度”それをした”らより深く知ることができるんだよ、ということであろう。
ちなみに、あのサントリー創業者の鳥井伸治郎氏は社員から何か新しい提案があれば
「ほな、おまえさんやってみなはれ」と言ったそうである。
昨今ではジャニー喜多川さんの「Youやっちゃいなよ」も同じ。
いろいろ考えずまずは行動を、ということだ。
あの戦国時代の剣聖、宮本武蔵も言っている。
「一歩踏み込めばそこは極楽。下がれば地獄。」
人はピンチの時にこそ、先に一歩踏み込む勇気が大きな災いを救うという極意。
わかりやすく例えれば、もしあなたがある人からその人が大切にしている本を借りていたとして。
明日がその返還の約束の日。しかし、その本がどうしても見当たらない。
そこであなたはシカトしては駄目だ。
相手にそのことをまず真っ先に勇気を出して伝え詫びて、何日間の猶予をもらう。
逃げれば信用を失ってしまう。一歩踏み込むことは、実は多少勇気がいる。
しかし、エイ・ヤーと踏み込めば、それだけできっと景色や空気感も変わる。
奇跡の風が吹くこともあるだろうから。
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